浮石寺無量壽殿
無量壽殿(무량수전)は浮石寺の中でも一番高い所に建てられた建物で、高麗時代(西暦1376年)に建てられ、慶尚北道安東市にある鳳亭寺極楽殿(봉정사 극락전:国宝15号)と共に韓国最古の木造建築として国宝18号に指定されています。
塑造如來坐像
無量壽殿の中にある塑造如來坐像(소조여래좌상)は高麗時代に作られた仏像で国宝45号に指定されています。土で作られたことで有名で、浮石寺にある唯一の仏像です。新羅時代の西暦676年に、新羅の華厳宗の創始者義湘大師によって創建された浮石寺は、極楽と悟りを重んじる華厳宗の影響で極楽の世界を司る阿弥陀如来を奉っているそうです。
義湘大師と華厳宗
新羅の僧侶義湘大師(625~702)は、中国華厳宗の第2祖智儼( 602~668)から華厳宗を教わった後新羅に戻って676年に浮石寺を創建し、華厳宗を開いて海東華厳宗の始祖となった。8世紀東大寺建立を控えた僧侶審祥は新羅に留学し、日本に渡って華厳の教理を教え、日本の僧侶良辯に華厳を教えて日本の華厳宗を成立させた。
浮石
無量壽殿の隣には浮石寺の名前の由来とされている大きい石があります。
浮石寺3層石塔
無量壽殿の東の方にある統一新羅の3層石塔(宝物249号)です。
浮石寺の境内から無量壽殿を見上げるところに、お寺で使う醤油や味噌などを保管している場所があります。お坊さんたちが食べる味噌や醤油そしてゴチュジャンはどんな味か一瞬気になりました。
浮石寺のある榮州市はリンゴの産地で有名で浮石寺の周りにもリンゴ畑がありました。浮石寺の境内を出て果樹園の道を通ったら真冬なのにリンゴの気にリンゴが付いているままでした。何で収穫しなかったんだろうと思ったら知人の地元の方が鳥や昆虫のためにリンゴの木何本はこのようにして置くとのことでした。仏様のを教えを伝える名刹浮石寺ととても似合う風景でした。