ソウル無形文化財祭り 2006
4月28日の前夜祭を始めに29日(土)、30日(日)にかけて3日間ソウル無形文化財が行われました。主催者が変わり2005年に比べてはろくに宣伝もされず観客が少なくて不満のある行いでしたが、出演してくれた人間文化財の演技などは前年と同じく素晴らしかったです。
※以下は写真をクリックすると大きい画像で見れます。
安東国際タルチュム(Mask Dance)フェスティバル
以下のページで紹介している無形文化財の中で松坡山台(ソンパサンデ)ノリ、鳳山(ポンサン)タルチュム、北青獅子(プクチョンサヂャ)ノルム、カンリョンタルチュムなどはタルチュムなので上のフェスターですべて見ることができ、他の韓国のタルチュムや日本、中国、台湾など世界のMask Danceも見れるのでご興味の方はぜひご覧ください。安東国際タルチュムフェスティバル公式HP
29日
松坡山台(ソンパサンデ)ノリ
松坡山ノリは松坡(ソンパ)地区で伝承されてきた仮面劇で、公演者らが仮面をかぶってヂェダムという機知にとんだ話・踊り・歌・演技を繰り広げながら行う芝居的なノリ(演戯)である。松坡は漢江の川辺の松坡津(ソンパヂン)と呼ばれたところであり、朝鮮後期、朝鮮で最も大きな郷市のうちのひとつである松坡市場が開かれたところである。このノリは年中行事であり、正月の15日・端午・お盆(陰暦7月15日)・旧盆に行ったが、7月のお盆に最も大きく行った。
鳳山(ポンサン)タルチュム
峰山タルチュムとは黄海道(ファンヘド)峰山郡(ポンサングン)に伝えられた仮面劇(タルチュム)である。主に5月の端午の日の邪気払いと凶年の行事として行われたが、群主の誕生日など官衙の特別な慶事にも行われたという。→ 動画を見る。 (保存会公式HP)
僧舞(スンム)
僧舞は仏教儀式において僧侶が舞う踊りではなく、白い長衫(チャンサム)に赤い袈裟を肩にかけ、白い頭巾を被って踊る民俗的な踊りである。踊りの構成が体系的なだけでなく踊りの動作が多様であり、その技法もまた独特である。踊りの動作はリズムの変化に沿って7場面から構成され、伴奏楽器はチャンゴ・笛(ピリ)・チョ・奚琴(ヘグム)・太鼓(プク)である。→ 動画を見る。
サルプリチュム
サルプリとは巫俗儀式で厄払いの意味で舞う踊りを意味する。サルプリチュムは巫俗から派生したものであると考えられるが、巫俗の形式や動作は見られない。ただ、音楽の中にサルプリのリズムといえる独特な巫楽リズムがある。したがってこの踊りはムダンが厄払いのリズムに合わせて踊った踊りが、後日、次第にめかしこんで美しさを見せる技法に移り変わり、妓房舞踊として継承、発展したと考えられる。
30日
北青獅子(プクチョンサヂャ)ノルム
北青獅子ノリは咸境南道(ハムギョンナムド)北清(プクチョン)地方で行われた獅子タルチュムノルム(仮面舞踊)である。この獅子ノルムは陰暦の正月14日の夜から15日の明け方まで書堂(ソダン)と村の公会堂に集まって酒と食べ物を囲んでノリ(演戯)をした後、16日からは招かれた家々を回ってノリを行った。家々を回って獅子チュムを踊る、この獅子ノルムの主な目的は、年の初めに雑鬼を追い払って村の平安を祈るところにあった。→ 動画を見る。
ソウルセナムグッ
セナムクッはソウル地方の伝統的な亡者薦度(マンヂャチョンド)クッで、普通、上流層の亡者のためのクッ(祭祀)を指す。このクッはアンダンサギョンマヂ(家内安泰のため3年に一度行う祭事)とセナムクッ(死者を極楽へ送るための祭事)から構成されているが、アンガンサギョンマヂはセナムクッの前日の夕方から翌日の明け方まで17からなる順序で夜通し行うものであり、セナムクッは朝から始まって14の手順で祭祀を行うクッである。→ 動画を見る。
カンリョンタルチュム
カンリョンタルチュム(仮面舞踊)は黄海甕津郡カンリョン里に伝わってきたタルチュムで、19世紀ごろにタルチュム・ノリペ(タルチュムを踊る集団)が成立したと伝えられる。 黄海道(ファンヘド、韓半島西北部)タルチュムは、平野地帯のタルチュムを代表する鳳山(ポンサン)タルチュムと、海岸地帯のタルチュムを代表する海州(ヘジュ)タルチュムに分けられる。カンリョンタルチュムは海州タルチュムの一つで、鳳山タルチュムとともに黄海道タルチュムの双璧をなす。→ 動画を見る。(保存会公式HP)