レコード(LP)の取り扱い方について
アナログLPを聞き始める方の為に、簡単ながらLPの手入れ、保管、プレイヤーなどについて説明します。小学校の頃(1970年代)は叔父の部屋でよく聞いたものですが、それ以来LPを聞いたことがなく、今になって改めて聞こうとすると全然分からなくて困っていましたので、すでにご存知の方にはつまらない知識かもしれませんが、説明させていただきます。
LPの手入れ方
- レコードをビニール袋やジャケットから取り出す時は、レコードの表面にキズが付かないように、必ずレーベル(Label)の所とレコード盤のふちの所を持って、ビニール袋の入口を下にして、滑り出すような感覚で取り出す。
- 誤ってレコードの表面に指紋やほこりなどが付いてしまったら、クリーナ(Cleaner)で拭き取ります。この時水気が残ったまま入れると、かび(黴)が生えてノイズ(Noise:雑音)の原因になるので、拭き取る時は乾いたクリーナで拭き、乾燥した状態にしてからビニールに入れます。
- レコードの材質はプラスチックのようなものでできているので、静電気が起こり易く、この静電気によって空気中のほこりなどを付着し、レコードの音質を低下させたり、カートリッジ(Cartridge)が早く磨耗する原因にもなるので、なるべくほこりが付かないようにします。
- ほこりを取り除く方法は、レコードの進行方向に沿って軽く拭き取った方がいいですが、あまりにも激しく拭くと静電気が発生し易くなり、再びほこりが付き易くなります。またクリーナや柔らかい布に水を付けてそっと拭くと、静電気やほこりの除去にはいいですが、レコードの表面を濡らし寿命が縮む短所もあります
汚れたLPを綺麗にする方法
私の場合、暖かい水にレコードを30分ほど入れておきます。その後、レコード専用のタオルで回転向きに合わせて丁寧に拭きます。これで大体の汚れは取れますが、こびりついている場合は消毒用のアルコール(エタノール)を利用して吹くこともあります。
LPの保管の仕方
- レコードは熱に弱い為、直射光線や光熱気などから遠くして、レコードケースや専用の保管所に保管する。
- レコードを立てて保管する時は、なるべく間隔を縮め垂直に立てる。斜めに立てて保管すると、変形の原因になります。水平に保管する場合は、15枚くらい重ねて保管した方が良い。
- レコードのジャケット(Jacket)は、ビニールでカバーされジャケットを保護していますが、逆にこのビニールはほこりを付き易くし、ジャケットの中の湿気を溜め、レコードには良くない。なのでジャケットのビニールは剥がした方が良い。
レコードプレイヤーについて
レコード盤の保管や管理も重要ではあるが、音質やレコードの寿命に一番影響をするのはレコードプレイヤーである。
- いくらレコードを大事に取り扱っても、カートリッジ(Cartridge)が悪いと、音質が低下するのでカートリッジは信頼できるものを使う。
- レコードプレイヤーは、必ず平らな場所に置く。プレイヤーが傾いていると、針の先端が片方だけ磨耗してしまい、音が歪んだり跳ねたりし易くする為レコードを傷つけ易い。
- 針圧は随時チェックした方が良い。針圧が軽すぎると録音のレベルが大きい所で針が跳ねてしまい、レコードの音質を低下させる。なので指定の針圧より少々重くした方が良い。
- 針の寿命は一般的に400~500時間と言われている。一日1時間程聞くとしたら1年経った後に交換した方が良い。
- 針の先端も手入れが必要であるが、簡単な方法としてはブラッシュ(Brush)で針の先端のほこりを取った方が良い。ブラッシュで針のほこりを取る時は、針はレコードの回転方向に沿って回るが、ブラッシュもその方向に沿って軽く取る。ほこりの付いた状況がひどい時はアルコールで拭き取る。
用語の説明
- レーベル(Label):(レコードの製造者などの)商標、レーベル;(商標をもつ)レコード会社。
- カートリッジ(cartridge):レコードプレーヤーのピックアップの先端に取り付ける部品。針の運動を電気信号に変えるもの。
Audio Systemの構成 : アナログシステム構成方法。(2005.7 / 2014.5)