朝鮮の王
朝鮮時代は王位や身分の世襲制が守られ、王位は長男が次ぐ長者相続制が基本でした。
王子の誕生が社会に及ぼす影響
- 罪人の赦免が行われるので庶民たちも喜ぶ。
- 支配階級の人たちには特別科挙が行われるので嬉しい。
- 王は後継者が生まれたので負担が解消され、王妃や王族は後継ぎを生んだので責任を果たした気持ちになり、王室の人がそれぞれの立場から持っていた色んな負担や悩みが解消される。
妊娠と胎教
長者相続制が社会の常識だった朝鮮時代は父母と家門の命は長男によって受け継がれると思っていたので立派な嫡長子をもつために努力していました。
男の子(王子)をもつための最初の努力は吉日を選んで王と王妃が子供を作ること(合宮:合房)です。吉日を決めてくれる人は経験豊かな尚宮(宮女)や観象監の官吏(現代の天文学者もしくは哲学者)でした。
胎教の要は心と行動を慎む、悪い思い・言動・欲などを慎むことです。具体的な例としては、悲しい鳴き声、市場の煩い音、悪い病気に悩んでいる人、猿、ピエロなどは見てはいけない。形の良くない食べ物、冷たい食べ物、鱗のない魚、旬ではない果物、匂いや色の悪い食べ物は食べてはいけない。四つん這いになってもいけなく、御産の月には髪や足を洗ってはいけなかったです。
御産の予定日4,5か月前に産室庁が設けられ王妃の出産まで非常勤務体制に入ります。
- 用語の説明
- 世襲制:
- 長者相続制:
- 嫡子:正室生まれの子ども。嫡子のなかで長男は嫡長子。
- 宗廟社稷(そうびょうしゃしょく):国家や朝廷、政府のこと。「宗廟」は君主の祖先を祭る建物。「社稷」は土地の神と五穀の神を祭った建物。祖先を祭った建物と、土地の神と五穀の神を祭った建物ということから。
- 合宮、合房:王の寝室は康寧殿、王妃の寝室は交泰殿、二箇所分かれていたので子供を作るために一緒に寝ることを合宮と言った。両班たちも夫と婦人が別々の部屋を使っていたので一緒にねることを合房と言った。
作成:2018.10.29(作成中)